新型コロナウイルスの蔓延を契機に精神科や心療内科といった医療機関では院内感染を防ぐため、これまでの対面によるカウンセリングから非対面でおこなえるオンラインカウンセリングへシフトがみられます。また職場や学校などでカウンセラーに日々の悩みを相談する場合などでも同様の流れがおこりつつあります。
こうした変化に対応し、同時にカウンセリングの予約管理も可能にするのが予約システムです。
そこでここでは、オンラインカウンセリングの効果や注意点とともに、オンラインカウンセリングにおける予約システムの活用方法についてもご紹介します。
オンラインカウンセリングは主に医師やカウンセラーと利用者が直接対面せずにオンライン上でビデオや音声を使っておこなうカウンセリングをいいます。
お互いが離れていてもカウンセリングが可能になるため、新型コロナウイルスが蔓延する昨今、非対面でもカウンセリングが実施できるため、感染予防対策のひとつとしても活用が進んでいます。
オンラインカウンセリングは状況にあわせて活用することで対面でのカウンセリングにはない、さまざまな効果が期待できます。
精神科や心療内科を受診する利用者はパニック障害など症状によって外出すらも困難な場合があります。
こうした状態の利用者にとって自宅などでリラックスした状態で受けられるオンラインカウンセリングは、悩みを打ち明けやすいという点で対面のカウンセリングよりも有利です。
対面しなくてもおこなえるオンラインカウンセリングは時間や場所にもとらわれません。
利用者は通常のカウンセリングのようにクリニックなどに出向く必要がないので、忙しくても時間を確保しやすくなります。
また引っ越しなどで住む場所が変わっても同じ医師やカウンセラーへ継続的に相談が可能です。
対面によるカウンセリングでは、クリニックをはじめとしたカウンセリングをおこなう側は専用のカウンセリングルームなどを準備しなければなりません。
その点オンラインカウンセリングであればこうしたスペースは不要なため、コストを削減できます。
また利用者もクリニックなどへ足を運ぶ交通費を節約できます。
対面によるカウンセリングにはない効果をもたらすオンラインカウンセリングですが、カウンセリングの手段として最善というわけではありません。
このため実施の際には注意点も把握しておく必要もあります。
インターネット経由でおこなわれるオンラインカウンセリング最大のネックはスマートフォンやパソコンなど利用する機器に不具合によってカウンセリングが中断してしまうことです。
こうした自体を回避するため、オンラインカウンセリングでは事前に各機器の動作やバッテリーチェックなどが必須です。
オンラインカウンセリングをおこなうにあたって必要となるスマートフォンやパソコンなどの機器は環境に応じて設定の必要があります。
このためスキルや知識を持たないと、オンラインカウンセリングの実施自体が困難です。
さらに専用ソフトやアプリを使用するのであればこれら操作に関する練度も求められます。
緊急を要する場合や深刻な症状がみられる場合、オンラインカウンセリングでは医師やカウンセラー迅速な対応が難しいことがあります。
こうした状況が起こることが想定される場合、カウンセリングは対面に切り替える必要があります。
ここまでのオンラインカウンセリングがもたらす効果、また注意点を踏まえ、その手段としてはどのようなものがあるのでしょうか。それぞれ詳しくみていきます。
音声や映像を使わずメールの文面のみでおこなうもっともシンプルなオンラインカウンセリングの手段です。
メールでのやりとりはリアルタイムで会話が進行しないので利用者は悩みを整理し、文章で時間をかけてじっくりと伝えられます。
このため直接話すのが苦手でも比較的気軽にカウンセリングを受けられるのが特徴です。
しかしながら返信にはタイムラグが生じるため、急を要する相談には不向きといえます。
メールカウンセリング同様、文章のみでおこなうオンラインカウンセリングですが、やりとりはリアルタイムでおこなえることから会話に近いカウンセリングが可能になります。
ただしタイピングが苦手だとスムーズな相談はできません。
音声によるオンラインカウンセリングの手段です。カウンセラーが表情を確認することはできませんが、相手の顔をみて話すのが苦手な利用者にとっては気軽に受けられるオンラインカウンセリングといえます。
ただし、音声のみでコミュニケーションを取らなければならないため、話し方や言葉のニュアンスに注意が必要です。
ビデオ会議ソフトなどを利用したオンラインカウンセリングの手段です。
対面のカウンセリングに最も近く、カウンセラーは利用者の表情を確認できるためコミュニケーションが取りやすいのが特徴です。
実施には使用する機器やソフトの設定が必要となりますが、オンラインカウンセリングにおいて主流となる方法です。
上記のようなオンラインカウンセリングのメリットを最大化しデメリットをカバーするひとつの手段がオンラインカウンセリングにも対応した予約システム導入の検討です。
予約システムでは主にビデオ会議システムなどと連携することによりオンラインカウンセリングをより円滑にします。
これによりもたらされる効果は次のようなものです。
予約システムにはWebサイトを構築できる機能を備えたものがあり、オンラインカウンセリングの内容やカウンセラーの紹介ページなどを作成できます。
さらに予約フォームを埋め込めばオンライン予約に対応したオンラインカウンセリングのためのホームページが完成し、その実施を後押しします。
多くの予約システムにはリマインドメール機能が備えられています。
リマインドメールはオンラインカウンセリングの前日に予約システムから自動で送信される予約確認のメールです。
これにより予約システムはオンラインカウンセリングにおけるスケジュール漏れのセーフティガードとしても機能します。
予約システムではオンラインカウンセリングの予約受付と同時にその内容がデータベース化されます。
このデータベースは顧客リストとして閲覧したりCSV出力が可能なので、備忘録としたり、あるいはカウンセリングの傾向分析に活かすことで利用者へのよりきめ細かな対応に貢献します。
予約システムはオンラインカウンセリングの日程調整にも活用できます。
面談日程調整用のカレンダーを作成すれば、カウンセラーの数や所要時間によって受付枠や受付時間・面談時間も調整可能です。
ではオンラインカウンセリングの際に求められるニーズや課題の解決に適した予約システムとはどのようなものでしょうか。
そこでオンラインカウンセリング実施の際に適した予約システムをいくつかご紹介します。
Jicoo(ジクー)は予約や日程調整を自動化する無料の予約管理システムです。
カレンダーツールを含め様々なアプリと連携をすることが可能となっているためシームレスな予約体験が可能となっています。
また、予約ページのデザインカスタマイズ、セミナー型の予約、複数人の日程調整、担当者自動割当、カレンダーの週表示などの機能を利用できます。
日程調整ツールがベースとなっているため、シンプルで簡単な予約システムとしてすぐに利用することが可能となっています。
STORES予約は予約受付のメールのやり取りに時間がかかったり、直前予約・直前キャンセルが相次ぐなど、オンラインカウンセリングをおこなう際の予約管理や顧客管理の課題解決に最適な予約システムです。
Web会議ツール「Zoom」と連携することにより、オンラインカウンセリングそのものにも対応しています。
RESERVAはSTORES予約同様Zoomと連携できる予約システムです。
Zoom連携機能を使うことにより、予約受付管理をはじめ事前決済、当日のカウンセリング、またアフターフォローまでを一気通貫に自動化することができます。
SELECTTYPEは簡単かつ高機能な予約フォームつき予約システムを無料で提供する予約システムです。
対面カウンセリングだけでなくオンラインカウンセリングについても日程調整をインターネットでおこなうことができます。他の予約システム同様、Zoomと連携が可能です。
カウンセリングはインターネット環境さえ整っていれば対面でなくてもオンラインでおこなうことができます。
これは新型コロナウイルスの感染予防の観点からはもちろん、対面によるカウンセリングに抵抗がある利用者や外出が難しい利用者の利便性の向上にも効果的です。
そしてオンラインカウンセリングそのものだけでなく、周辺の予約管理や顧客管理も同時におこなうことができる予約システムを活用すれば利用者の利便性を向上させ、業務全体の効率化や円滑化も期待できます。
予約システムを導入すると収益、業務効率化に多くのメリットがあります。どの予約システムが良いか選択にお困りの方は、普段使っているGoogleカレンダーやOutlookなどのカレンダーサービスをベースにした予約システムの導入がおすすめです。