企業とって従業員の健康診断は毎年毎年恒例の業務ですが、年齢や性別によって検診内容は異なり、受診スケジュールの調整は大きな負担です。
さらに従業員数が多いほど業務が煩雑になる傾向があり、近年では健康診断の管理を効率化する、予約システムの導入を検討する企業も増加しています。
そこでここでは、健康診断の管理に役立つ予約システムについて、その特徴や導入メリット、さらに導入の際のポイントなどをご紹介します。
健康診断の予約管理をおこなう予約システムは健康診断の予約をはじめ、任意で実施される予防接種や保健指導面接のインターネット予約が可能なシステムです。
ただし予約システムを介しておこなわれる健康診断の予約は、インターネット経由で個人情報をクラウド環境で取り扱うことになるため、厳しいセキュリティ基準もクリアしていなくてはなりません。
こうした条件を満たしていれば、予約システムを導入することにより企業における健康診断は予約管理の業務効率アップし、受診率の向上も期待できます。
また受診率の向上はより健康で働きやすい職場づくりの一環として、企業イメージのアップにもつながります。
健康診断は労働安全衛生法の第66条1項により、「事業者は、労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師による健康診断を行なわなければならない」と規定されています。
このため企業では従業員の健康診断を年1回以上おこなわなければなりません。
さらに、平成27年12月より、従業員が50人以上の事業者については「心理的な負担の程度を把握するための検査(ストレスチェック)」の実施も義務づけられています。
これらの予約において、まず受診者となる従業員に対しては受診案内の送付、 新規予約あるいは変更といった受診日程の調整、リマインド通知、受診結果の送付などの業務が発生します。
また実施を依頼する医療機関に対しては 検診項目・費用の調整と支払い、日程調整、受診状況と結果の確認などをしなければなりません。
特に受診者については日常業務の都合で受診日程を決めたり、変更を希望することが多いため、調整が業務の大きな負担となります。
しかしながら受診者の希望に合った調整がおこなわれない場合、受診率の低下にもつながるため、業務負担を軽減し、かつよりスムーズな予約を実現するには、予約システムを導入することが効果的です。
健康診断の際に利用する予約システムにはさまざまな機能が搭載され、必要に応じて機能をチョイスできる予約システムもあります。そこで、各システムに搭載されている主要な機能をみてみましょう。
予約カレンダーから予約フォーム、問合せフォーム、アンケートフォームなどがワンストップで構築できる機能です。
また、必要なフォームだけをチョイスすることもできます。このため、業務状況に応じた予約サイトの構築することが可能です。
複数の予約管理担当者をたてることができる機能です。複数の担当者で監視することにより受付漏れなどのヒューマンエラーを最小限に抑えます。
一方、予約認否や編集操作履歴は記録されるため、誰がどの操作を実行したのか追跡も可能です
さまざまな質問形式で健康診断の問診表として活用できる機能です。健康診断当日の時間短縮と負担を軽減し、ペーパーレス化も実現します。
予約フォーム構築の際のデザインテンプレートです。サンプルデザインから選択するだけで、文字列や色を調整することができ、利用しやすい予約サイトの構築に役立ちます。
受診者の「うっかり忘れ」を防ぐため、リマインドメールを送信する機能です。
健康診断の予約受付は数週間から数カ月先の日程である場合が多いため、受診者が予約していたことを忘れてしまうことも少なくありません。そんなときには送信時間を設定し、リマインドメールを送信できるメール配信機能が有効です。
健康診断の際に利用する予約システムの多くは管理画面もスマートフォンやタブレットに対応しています。
デバイスにあわせて表示サイズやレイアウトが自動調整されるため、予約の確認や認否操作を携帯しているスマートフォンやタブレットからおこなうことができます。
健康診断の際に利用する予約システムはここまでのような機能を活用することで、健康診断の管理にさまざまなメリットをもたらします。
健康診断の受診日程の調整は従来、電話やメールでおこなうのが一般的でした。
一方、予約システムはこれを自動化できます。受診者は自ら予約カレンダーで空き状況を確認し、予約を入れられるため、対応にかかっていた時間やコストの削減につながります。
健康診断の予約では、受付時の聞き間違い、登録間違い、受付ミスなどよってトラブルが発生する可能性も否定できません。
その点予約システムはさまざまなシステムチェック機能によりこれらを防ぎます。
予約システムは事前予約による徹底したスケジュール管理が可能です。
このため受診者は待ち時間のないスムーズな受診によってストレスが軽減されるため、受診率のアップが期待できます。
健康診断の予約に対応している予約システムも、その機能や特徴はシステムによって異なります。また、単に機能が豊富であればよいというわけはないため、自社に適した予約システムを選定するためのポイントを抑えておかなければなりません。
導入実績は予約システムを評価する際の大きな指標のひとつです。
その予約システムがどの程度支持されているかはもちろん、導入している企業の規模を確認することで自社への導入に適しているかもおおむね判断することができます。
こうした実績は公式サイトに掲載している予約システムもあります。
予約システムは導入しても使いこなせないのでは意味がありません。
操作が複雑な予約システムではかえって業務効率を低下させてしまうこともあります。
このため、担当者の負担を軽減できる操作性を備えていなければなりません。
操作性は利用者である受診者にとっても重要です。
受診者に利用を敬遠されてしまうと、受診率低下のおそれもあるため、特に年齢層が高めの企業であれば、操作はより簡単である必要があります。
現在、予約システムのリリースは非常に多く、さまざまな企業で導入が進んでいます。
しかしながらここまでのように健康診断の管理で活用する場合にはこれに特化した機能や特徴を備えていなければなりません。そこで健康診断の管理により適した特性を持つ予約システムをいくつかご紹介します。
Jicoo(ジクー)は予約や日程調整を自動化する無料の予約管理システムです。
カレンダーツールを含め様々なアプリと連携をすることが可能となっているためシームレスな予約体験が可能となっています。
また、予約ページのデザインカスタマイズ、セミナー型の予約、複数人の日程調整、担当者自動割当、カレンダーの週表示などの機能を利用できます。
日程調整ツールがベースとなっているため、シンプルで簡単な予約システムとしてすぐに利用することが可能となっています。
労働安全衛生法に基づいておこなわれる企業の健康診断をはじめ、自治体や公共団体が実施する各種検診や予防接種、保健指導面接のインターネット予約も可能な予約システムです。
セキュリティも重視され、自治体や官公庁、大学等学校法人などの要求基準を満たす厳格なシステム・サーバー管理体制、情報管理体制が整っています。
また電話予約や申込書類による予約もシステムで統合管理し、予約管理業務を効率化するとともに業務コストの削減も実現します。
企業における健康診断や人間ドッグなど健診の予約管理・日程調整の課題を数多く解決した実績を持つ予約システムです。
24時間365日リアルタイムで健診日の予約を自動化でき、健康診断の予約にかかわる煩雑な業務を軽減します。
またこれまで積み上げた実績を活かし、それぞれの企業に最適なパッケージの提案と、導入から運用まで予約管理のノウハウをもつ専門チームによるサポートも受けられます。
企業の健康診断をはじめ、検診センターや総合病院における健康診断や人間ドックのインターネット予約受付にも完全対応した予約システムです。
問診やアンケート機能、予約の複数スタッフ管理、リマインド機能なども完備しています。また誰でも簡単に予約システムを構築できる操作性の高さも特徴です。
健康診断の予約管理をおこなう予約システムはこれに特化した機能を持っていることも重要であることはもちろん、いったん導入するとある程度長期間の利用が見込まれます。
このため、サービスを提供するベンダーの経営事情などにより利用ができなくなると業務への影響や場合によっては事業に損失が発生することにもなりかねません。
そこでこうした事態を避けるためにも、導入の際にはベンダーの健全や製品のライフサイクルも確認しておきたいものです。
これにより、より安定的に長期にわたって健康診断の予約管理を円滑化することが可能になります。
予約システムを導入すると収益、業務効率化に多くのメリットがあります。どの予約システムが良いか選択にお困りの方は、普段使っているGoogleカレンダーやOutlookなどのカレンダーサービスをベースにした予約システムの導入がおすすめです。