ビジネスシーンやニュースなどで「アジェンダ(Agenda)」という言葉を聞く機会もあるのではないでしょうか。
アジェンダは抽象的な言葉で、他に意味合いやニュアンスが似ている言葉もあります。
なので、意味が理解できない、なんとなくはわかるけどどのような使い方をするのかがわからないなど、悩んでいる人もいるはずです。
ただ、この記事を読んでいただければ、アジェンダの意味についてしっかり理解でき、有効な使い方もわかりますので、ぜひご覧いただければと思います。
まず、アジェンダの定義について解説していきます。
前述したように、アジェンダの定義は抽象的で、文脈によって意味や使い方も若干変わるのですが、まずは大まかな概念として理解していただければと思います。
アジェンダは、
などの意味で使われ、すべてに共通することは、時間軸が未来にあるということです。
これからおこなわれることや目的、未来の課題についての必要事項をリスト化、表題化したものが、アジェンダになります。
よく勘違いされる言葉と比較しながら、もう少し解説していきます。
最も混同されやすいのがこのレジュメですが、レジュメを一言で訳すと「要約」になります。
アジェンダは「表題」や「議題」など、リスト化されたものというイメージですが、レジュメは、「要約」なので、アジェンダより文章化されていて内容も具体化されたものです。
アジェンダは会議のような複数の人が協議をする場、レジュメは講演やセミナーのように一人対多数で一方的に話す場でそれぞれ使われ、利用されるシーンにも違いがあります。
議案は、会議などで話し合い決定したい事項の原案のことを言います。
議事は、審議すべき事柄、または審議そのものを言います。
アジェンダは、あるテーマについて協議したい事項など、具体的に決定したことがない場合にも使われます。
なので、議案や議事がアジェンダとは違うというよりは、アジェンダの中に議案や議事も含まれていると言えます。
続いて、アジェンダがどのような役割を果たすのかについて解説します。
「アジェンダとは」の項目で、アジェンダは時間軸が未来にあるということを書きました。
事前に、
など、これからおこなわれることの内容を、参加者などが事前に把握するための役割を果たしています。
アジェンダに書かれたこと(会議など)が実際におこなわれる場面では、進行表として使うことができます。
例えばある議題から別の議題に話しを移す際も、「次は2番目の○○という議題についてです。」というように、改めて流れを振り返る目次のような役割も担っています。
また、議題が複数ある場合、議題を進める順番はもちろんですが、その議題ごとに時間設定をすることにより、時間配分の役割も果たしてくれます。
アジェンダと議事録は別物ではありますが、アジェンダに書かれた議題などの項目をそのまま活用することで、まとまりのある議事録の作成に役立ちます。
また、議事録に次回の議題も記載しておくことで、それがまたアジェンダづくりに活かされるため、アジェンダと議事録は相互補完関係にあると言えます。
次に、アジェンダをつくることで、どのような効果がもたらされるのかということを解説していきます。
「なんのためにこの会議の場は設けられているのか」という目的やゴールが共有されることで、議論の質が高まるという効果が期待できます。
もし目的が共有されていなければ、何も決まらない、何も深堀りされない、平行線をたどるような議論に終始してしまいます。
一方、共通の認識を持っているメンバーが集まれば、同じ方向に議論を集中させることができ、目的やゴールが高い質で達成される可能性が高くなります。
議論の質が高まることと内容的には近いですが、目的や時間が共有されておらず平行線をたどるような議論は、いつまでたっても終わることができません。
事前にアジェンダを共有できていれば、ゴールまでは早くたどり着ける可能性がありますし、そもそもどこまで決めればいいか、何を話せばいいかが明確なので、議論が脱線する可能性が低くなります。
議題ごとに時間を区切ることで、さらに限られた時間を有効的に使うことができます。
事前にまとめられた情報を知ることで、アジェンダに書かれた目的を達成するために必要な情報は何か、または議題を時間内に終わらせるために事前に何をしておくべきかなど、考える時間や必要な準備が明確になります。
その準備が、質の高い効率的な議論につながるので、準備ができること自体がアジェンダのもたらす効果だと言えます。
アジェンダの役割の部分でも書きましたが、事前にアジェンダで把握していた内容に沿った形で議事録が作成できるため、議事録を共有される側もスムーズに内容を確認することができます。
また、議事録を作成する側も、一から議論の内容をまとめるよりも、事前に骨子があるほうが簡単にまとまりのある議事録を作成することができます。
アジェンダには様々な効果があることがわかっていただけたと思いますが、その効果を最大限に引き出すためにどのような運用をするべきなのか、ということを解説していきます。
これまでの内容を見ていただければお分かりだと思いますが、アジェンダは事前に情報を共有することが最大のポイントです。
逆にそれをしなければ、その効果はほとんどなくなってしまいます。
ですので、事前に作成したアジェンダを共有することは必須と言えます。
アジェンダには「これが正しい」という定まった型のようなものあるわけではありませんが、抑えておくべき項目はあり、それは以下の項目になります。
これらは最低でも記載しておきましょう。
上記の基本的な項目の、表題・タイトルや議題が、目的を表現する最適な項目です。
シンプルに分かりやすく何のためにその場を設けるのか、何をゴールとするのかを表現することで、質が高く効果的な結果を得ることができます。
議題の重要度や内容によって、議論するのに適切な時間があります。
その重要度や内容によって時間設定をするべきですが、わからない場合は、その会議などの責任者にヒアリングしてみましょう。
アジェンダの意味や、アジェンダを活用する目的や効果、そしてどのようにアジェンダを活用するのかについて網羅的に解説させていただきました。
もしアジェンダを今まで活用してこなかった場合は、ぜひ実際のビジネスシーンで実践していただきたいです。
また、活用してきた場合でも、ポイントを押さえながらより効果のあるアジェンダをつくっていただければと思います。
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