Googleフォームの回答のお礼が自動で送信できたら、今まで返信にかかっていた業務時間をゼロにすることができます。送信漏れもありません。
しかし自動返信のメリットが分かっていても、やり方が分からない、難しそうで手が出せない、という方はとても多いと思います。
本記事では、自動返信の方法を4つ紹介します。
それぞれの難易度、特徴、設定方法を初めての方にも分かりやすく解説しています。
一番簡単な方法であれば、フォームが作れるレベルの方なら全く問題ありません。
それ以外も、ゆっくり一つずつ取り組んでいけば必ず自動返信ができるようになります。
自動返信で返信業務ゼロを目指して挑戦してみましょう。
Googleフォームの回答に自動返信をする方法を4つ紹介します。
方法によって、難易度や返信の内容が異なります。
違いは次の通りです。
方法 | Googleフォームの自動返信機能(Gmailのみ) | Googleフォームの自動返信機能(全てのメール) | 拡張機能(Email Notifications for Google Forms) | GAS(Google Apps Script) |
難易度 | 簡単 | 簡単 | 中程度 | やや高度 |
導入に必要なもの | Googleフォームのみ | Googleフォームのみ | 拡張機能のインストール | Googleフォーム+スプレッドシート |
価格 | 無料 | 無料 | 20件/日まで無料 21~400件/日は有料 |
100件/日まで無料100件/日~有料 |
送信先の追加 | × | × | 〇 | 〇 |
件名・本文の変更 | × | × | 〇 | 〇 |
やりたいことなど、条件に合わせて方法を選びましょう。
会社や学校でとるアンケートなど、回答者が全員Googleアカウントを持っているときは、方法1で自動返信できます。
回答者が特定できない場合は、方法2の方が良いでしょう。
フォームを作成します。
次に、[設定]タブを開きます。
「回答」欄の下向き矢印をクリックします。
「メールアドレスを収集する」の選択肢を[確認済み]にします。
[確認済み]にすると、Googleフォームの回答にGoogleアカウントのログインが必須になります。
フォームの回答時にGoogleアカウントのアドレスを収集します。
次に、「回答のコピーを回答者に送信」を選択します。
3つの選択肢が表示されます。
返信の方法を選んでクリックしてください。
これで設定は完了です。
自動返信をテストしましょう。
Googleフォームの画面右上にある目のアイコン[プレビュー]をクリックします。
[リクエストされた場合]を選択すると、返信の前に送信するか確認するチェックが表示されます。
チェックをオンにすると、メールを送信します。
チェックをオフにすると、メールを送信しません。
[常に表示]を選択した場合は、回答のコピーが送信される内容のメッセージが表示されます。
この場合は、すべての回答に自動返信します。
回答にGoogleアカウントのログインを求めない場合や、回答者がどのメールアカウントを利用しているか決まっていない場合は、方法2で自動返信できます。
フォームを作成します。
次に、[設定]タブを開きます。
「メールアドレスを収集する」の選択肢をクリックして、[回答者からの入力]にします。
回答者からの入力を選択すると、1問目にメールアドレスを入力する必須質問が自動で作成されます。
次に、「回答のコピーを回答者に送信」を選択します。
3つの選択肢が表示されます。
返信の方法を選んでクリックしてください。
これで設定は完了です。
自動返信をテストしましょう。
Googleフォームの画面右上にある目のアイコン[プレビュー]をクリックします。
[リクエストされた場合]の設定にすると、フォームの最後にメールを送るか確認する質問が作成されます。
「回答のコピーを自分宛に返信する」のチェックをオンにすると、フォームの1問目で回答したメールアドレスに自動送信します。
[常に表示]を選択すると、フォームの最後に「回答のコピーが指定したアドレスにメールで送信されます。」というメッセージが表示され、すべての回答者に自動返信します。
自動返信を停止するフォームの[設定]を開きます。
「回答のコピーを回答者に送信」の選択肢を[オフ]にしましょう。
Googleフォームの機能で自動返信では、フォームの回答画面を送信します。
送信者はフォーム作成者のGmailではなく、「Googleフォーム(forms-receipts-noreply@google.com)」です。
Googleフォームの自動返信機能は、設定が簡単で挙動が安定しているのがメリットですが、自動返信の本文や件名などが変えられないのは不便です。
お客様に自動返信するときなど本文を変えたい場合は、拡張機能を使う方法をおススメします。
ただし、紹介する拡張機能は1日20件までは無料で送信できますが、それ以上の場合は有料となります。1日20件を超える場合は、方法4のGASを使うとよいでしょう。
Email Notifications for Google Formsにアクセスします。
[インストール]をクリックします。
「インストールの準備」が表示されます。
内容を確認して、問題がなければ[続行]をクリックします。
拡張機能をインストールするアカウントを選択します。
Googleフォームと同じアカウントにインストールしましょう。
該当のアカウントをクリックします。
拡張機能に与える権限が表示されます。
内容を確認して、問題がなければ[許可]を押します。
インストールできました。
[完了]をクリックします。
拡張機能を使って自動返信するGoogleフォームを開きましょう。
画面右上にあるパズルのピースのマーク[アドオン]をクリックします。
先ほどインストールした「Email Notifications for Google Forms」をクリックします。
Email Notifications for Google Formsの通知方法を設定します。
[Enable Notifications(通知を許可する)]をクリックしてください。
通知の設定画面が表示されました。
①どの国の時刻を使用するか設定します。
日本で使用する場合は、(GMT +09:00)Tokyo を選択します。
②[UPDATE]をクリックしてください。
ドームに戻り、もう一度パズルのピースマーク[アドオン]から、[Email Notifications for Google Forms]をクリックします。
[Create Email Notification(メール通知を作成)]をクリックします。
設定画面が表示されました。
設定をしていきましょう。
設定①~⑦に入力しましょう。
字がグレーになっている項目は必要に応じて設定してください。
選択すると、メールの作成画面が表示されます。
表示されないときは、①の[Edit]をクリックしてください。
②にメールの件名を入力します。
③にメールの本文を入力します。初期設定で入力されている「{{All Answers}}」は、すべての回答結果を出力するという意味です。不要であれば消しても問題ありません。
④は、フォームの回答を本文に入力したいときに使います。
例えば、名前をたずねる質問がある場合、「(回答の名前) 様」と入れることができます。
⑤入力が完了したら、[Save]を押します。
チェックを入れると、「Submitter Email Field(提出者のメールアドレスフィールド)」が表示されます。
Googleフォームを開き、目のアイコン[プレビュー]をクリックします。
フォームに回答し、[送信]します。
回答者のメールアドレスに自動返信されました。
自動送信を停止するGoogleフォームを開きます。
[アドオン]をクリックし、[Email Notifications for Forms]をクリックします。
[Forms Troubleshooting(トラブルシューティング)]をクリックします。
「Stop sending form notifications from your current email address.(通知を無効にする)」の[DISABLE(無効)]をクリックします。
1日に20件以上返信する可能性がある場合や、機能を拡張したい場合はGAS(Google Apps Script)を使って自動返信しましょう。
Googleフォームを完成させてから作業を進めましょう。
フォームが完成したら、[設定]タブを開きます。
回答の「メールアドレスを収集する」を「確認済み」または「回答者からの入力」にします。
[回答]タブをクリックします。
[スプレッドシートにリンク]をクリックしてください。
「新しいスプレッドシートを作成」にチェックを入れ、スプレッドシートのタイトルを入力します。
[作成]をクリックします。
フォームの回答集計用スプレッドシートを開き、[拡張機能]をクリックします。
[Apps Script]をクリックします。
プロジェクトに名前を付けます。
「無題のプロジェクト」をクリックします。
プロジェクト名を入力し、[名前を変更]をクリックします。
ファイルの横にある[+]マークをクリックして、[スクリプト]をクリックします。
新しいスクリプトファイルが作成されるので、ファイル名を入力します。
スクリプトを書いていきます。
下のスクリプトをコピーして、ご自身のフォームに合わせてアレンジしましょう。
function ReplyEmail(e) {
//回答を取得
const email = e.namedValues['メールアドレス'][0];
const firstchoice = e.namedValues['希望の面談日を選択してください。 [第1希望]'][0];
const secondchoice = e.namedValues['希望の面談日を選択してください。 [第2希望]'][0];
const thirdchoice = e.namedValues['希望の面談日を選択してください。 [第3希望]'][0];
const comment = e.namedValues['面談で聞きたいことがあれば記入してください'][0];
//メールの件名
const subject = '面談希望日を受け付けました';
//メールの本文
const body =
'面談希望日の回答ありがとうございました。\n'
+'以下の内容で受け付けました。\n'
+ '\n'
+'----------------------------------\n'
+'第1希望:' + firstchoice + '\n'
+'第2希望:' + secondchoice + '\n'
+'第3希望:' + thirdchoice + '\n'
+'----------------------------------\n'
+ '\n'
+ 'コメント:' + comment + '\n'
+ '\n'
+'正式な面談日時は、10/20までにこちらのメールアドレスに連絡します。\n'
+'\n';
//メールを送信する
MailApp.sendEmail({
to: email,
subject: subject,
body: body
})
}
スクリプトを動かすきっかけ「トリガー」を設定しましょう。
左端にある時計のアイコン[トリガー]をクリックします。
[+トリガーを追加]をクリックします。
トリガーは3か所変更します。
設定できたら[保存]をクリックします。
Googleアカウントをクリックして選択します。
警告メッセージが出ますが、[詳細]をクリックします。
[スクリプト名(安全ではないページ)に移動]をクリックします。
アクセス許可を求められます。
内容を確認して問題がなければ、[許可]をクリックします。
トリガーが設定できました。
Googleフォームを開き、[プレビュー]をクリックします。
フォームに回答し、[送信]します。
メールが届けば成功です。
GASによる自動返信を停止するときは、トリガーを削除します。
スプレッドシートからApps Scriptを開き、[トリガー]を表示します。
停止したいトリガーの右にある[︙]をクリックします。
[トリガーを削除]すれば、自動返信を停止できます。
Googleフォームの自動返信について紹介しました。
フォームを送信した後にリアクションが全くないと、どんな内容を送信したか、回答が届いているか不安になるものです。
自動返信がくれば、不安に感じることもありません。
自動返信は、回答者にとっては不安を払拭してくれるものであり、管理者にとっては回答者との信頼関係を築く第一歩になります。
本記事では、4つの自動返信の方法を解説しました。
誰に対して、どのような内容の返信を、1日何件くらいするかなどの条件から、最もご自身に合う方法に挑戦してみてください。
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