一定規模以上の会社にストレスチェックが義務となった今、新しくリモートワークを導入する際にはリモートワークが原因となるストレスの対処が必要になります。
今回はリモートワークが引き起こすストレスに関して6つの原因とその対処法に関してこの記事で理解することができます。
社員がリモートワークを始めるに当たって最初に感じるストレスは新しい機器の使い方 です。
リモートワークを開始すると出勤時には使わなかった機器やソフトを使わなければなりません。しかし、出勤時とは異なり、近くに機器やソフトの使い方を気軽に聞ける人はいません。
一般的にはマニュアルを整備する必要がでてきます。
しかし、マニュアルは二つの点から無駄になることになるケースあります。
一つはマニュアルを最初から最後まで読む人が少ない。もう一つはマニュアルの検索性が低いことです。
前者に関しては直感的に作業ができるソフトが多いことからおこることです。
生まれたときから携帯電話のある世代ではマニュアルを読む前に実際に携帯電話を触り、使用することができるため、マニュアルを用意しても読む必要性が低いと判断してしまいます。
もう一つは作業が分からないときにマニュアルのどこに書いてあるかを調べる人は少なく、隣の席の人に聞くだけで解消することが多いからです。
このようなことから、マニュアルを作ることはレベルが異なる人が分かるようにするためにボリュームが増えてしまいます。また、おおよそ分かっている人にはマニュアルに必要な部分が少なくなってしまいます。
これを解決するためには前もってリモートワークの作業環境になれておくようにすることが一番早道です。
可能であればリモートワークを導入する前に、オフィスでリモートワークと同じ環境で仕事をさせることをお勧めします。
この時には仕事でPCを使うことに慣れている人は概略の説明だけですむ場合がありますし、仕事の内容は熟知しているがPCを苦手としている場合もあります。
同一のカリキュラムでテレワークの仕事を導入する際には、あらかじめ、PCの習熟度に関して前もって調べておくことが必要です。
PCの習熟度が低い人が習熟しないうちに実作業にうつると、思いもよらないところで引っかかり、時間を浪費してしまいます。TIP集などの形で小冊子でノウハウを伝える対処も有効です。
導入時にリモートワーク用に新しく使うソフトに関しては今までのソフトで代用できるかどうかを検討してから導入の可否を決めることも、リモートワーク管理部署には必要なことです。
そういう時間がない場合にはリモートデスクトップの導入をする方法もありますが、セキュリティーが問題になります。
個人のPCに潜入しているウイルスが会社のPCやサーバーに侵入することを想定して対策を取る必要があります。
リモートワークでは時間の使い方がオフィスワークとは異なります。
通勤時間が無くなるメリットを最大限活かせるような時間の使い方をすることが必要です。それだけ個人で使える時間が増えたと考える必要があります。
結果として時間が増えたことにストレスを感じるタイプがいると思います。
また、リモートワークによって会社がPCを通して常に監視しているかのような錯覚をしてストレスと感じる人もあります。
一つの対処法はリモートワークであっても、オフィスワークと同じような時間管理をすることです。
就業時間と終業時間をオフィスワークと同じにして管理することです。
始業時間はPCの電源をオンを入れること、休憩時間はPCをスリープ状態にすること、就業時間はPCの電源をオフにすることと決めて、その時間を自動的に、あるいは入力して出勤簿とすることです。
出勤管理システムがある場合には、それとオンオフ、スリープの時間を自動的に入力する方法もあります。
また、会社のワークスペースのようなものを作成して、そのワークスペースが立ち上がっている間を就業時間とする方法もあります。
孤独は日本政府が孤独・孤立対策担当大臣を任命したように、メンタルヘルスに影響を与えることが明らかになっています。
テレワークでは廻りに上司、同僚、部下が存在しないことによって、孤独・孤立を招くことがあります。
情報伝達をメールで全てをおこなうことを避けることが必要です。
文書で伝えることは付加情報が少なくなるため、誤解を招く場合があります。
絵文字のように現在の感情を伝える文字を使える環境が必要になります。
メールソフトやチャットソフトでは絵文字を記載するようになっているものを活用することが一つです。
Zoomなどの顔を見合わせながら情報を伝える方法もあります。これは、不規則に実施すると作業に影響を与えることから、定期的ににおこなうことが推奨されます。
朝礼、定期報告など、時間を一定にして実施することで有意義になるといわれています。
もう一つはグループでマイクロソフトTeamsなどのチャットワークを画面上に常に表示しておき、参加すべき会話には参加し、それ以外は眺めるだけなどの選択できるようにする対処法もあります。
仕事の連続時間を測定して長すぎる場合には「そろそろ休憩」などを画面に表示するか、音声で流すことも対処法になります。
オフィスに出勤する必要がなくなることから、睡眠時間の過剰・不足、外出不足による運動不足が発生し、生活習慣病の発症やメンタルに異常がでる場合があります。
自己管理の問題であると考えて、個人の問題として会社が関与する問題ではないという考え方は、生活習慣病やメンタル異常で生産能力の低下、病欠による人員不足のリスクが増えることを考えると否定すべき考え方です。
自分の生活を会社に介入されることを嫌がる場合もあります。
ストレスチェックに関する法律では会社は従業員の就業中のメンタルヘルスに責任があります。
テレワークが原因となるような生活習慣の乱れに対しては対処をすることが法的に定められていることを従業員に伝えることが重要です。
どこまで介入するかに関しては企業の方針によるかもしれません。
生活習慣の乱れを可視化して従業員に知らせることは企業側が一番手を出しやすいものです。
その内容を会社側がつかむ必要があるかどうかに関しては、法的には必要ありませんが、生活習慣の乱れに基づくメンタルヘルスの低下に関しては把握しておくべきと言えるでしょう。
そのため、活量計のデータをPCに入れる必要があります。
睡眠時間の把握、一日の運動量の把握ができる程度の機能を持ち、PCに自動入力できるものであれば機能は十分でしょう。各人が入力するのを原則として、乱れが生じている場合には本人にフィードバックする仕組みを作っておけば必要条件は満たされると思います。
実例としては CTCが検討中のFibitを用いた社員データの集積やタニタ社員証にカード型活動量計を組み込み、社員のデータを収集していることが参考になります。
その他の指標としてはタイピング速度や報告書提出の頻度などがあります。テレワークの種類によって変わります。
仕事のプレッシャーはテレワークでなくとも存在します。
しかし、報連相が対面でなくなることにより、別の意味でのプレッシャーが発生する場合があります。
Zoomなどを使った報連相が一つの解決法です。
テレワークに限りませんが、仕事にプレッシャーを感じているかどうかを把握することは会社に取ってあるいは仕事を与える上司に取って重要なことです。
テレワークにより、部下の顔つきなど、プレッシャーを感じているかどうかの情報が減ります。そのため、会話の減少の項で示した方法が役に立ちます。
情報漏洩に関しては社員よりもテレワークを管理する側のストレスになります。
情報漏洩には、外部からの侵入による情報漏洩と、社員の情報漏洩があります。
外部からの侵入による情報漏洩に関しては、システムの対応を問題にすべきです。社員に外部からの侵入を防ぐためにPCの管理をおこなわせるのは、相応の金銭的な補助をする必要があります。
社員所有のPCを用いてテレワークをおこなう場合には、リモート環境でサーバー内であらゆる作業をおこないPCは処理画面だけが写される方法を取らざるをえないといわれています。
また、私用でのPCの使用を制限する場合には会社用のPCを支給する必要があります。
テレワークによって生じる社員のストレスに関しては原則として会社が責任を持つ必要があります。そのための費用を惜しんでしまって、結局メンタルヘルスの異常に対する処理が増えては意味がありません。
COVID-19感染によって国や地方自治体の要請によるテレワークを実施することに対しても方法論だけに手を取られておく訳にはいきません。
COVID-19感染を免れてもテレワークによってうつ病の発生が増えた場合には、企業の損失は後者の方が多くなるので、ストレス対応をおこなってからテレワークを始めることをおすすめします。
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