ビジネスの日程調整は、地味で地道な仕事ではありますが、複数人との調整は気も使い、労力も使い、大変な仕事でもあります。
そのような仕事なので、苦手意識があったり、できることならやりたくないと思っている方も多いはずです。
今回は、そんなビジネスの日程調整を複数人であってもスムーズにおこなうためのコツ、方法について解説していきます。
ビジネスシーンのみならず、遊び、飲み会などのプライベートなシーンでも活用できるので、ぜひ最後までご覧ください。
日程調整は、冒頭で書いたように地味で地道な仕事です。
しかも、ベテランよりは若手や部下がその仕事を任されるケースが多いはずです。
いわば「雑用扱い」のような仕事に思われがちですが、実はかなり重要な仕事であるということを、これか理由も含め解説していきます。
日程だけに限った話ではありませんが、「調整」は関わる人の思惑やニーズを汲んで最適解をみつける作業です。
その「最適解をみつける」ということが日程調整をおこなう上で求められることであり、そのスキルは、日程以外の調整スキルにも活きることになります。
また、誰の日程を先に押さえるべきかという優先順位づけ、どういった方法で調整をするのかという方法の選択など、そういった副次的な能力も必要です。
つまり日程調整は、マネジメントという組織において重要度の高いスキルの1つを使うような、重要な仕事であるということです。
日程調整をする相手は、取引先などの社外の方、上司や先輩など目上の方、同僚や後輩など、様々な立場の人と調整をするケースも多々あるはずです。
そのような場合、立場の違う人たちに機械のように同じようなコミュニケーションをとっていては、日程調整もうまくいかないでしょう。
それぞれの立場にあったタイミング、言い回し、連絡の方法などを考えて調整する必要があります。
相手の立場に立ったコミュニケーション能力が、日程調整でも必要になってきます。
これは日程調整ができるかどうかが、利害に影響するということです。
複数の人を集めておこないたいことがあるから日程調整を必要としており、その場が実現できなければ、なにも生み出すことができないということになります。
また、調整がうまくいかず遅れる場合も、実現したいことを遅延させてしまうため、損害を与えていることになります。
地味で地道な日程調整はさまざまなシーンで必要となることが多いです。
相手の立場に立った日程調整について社内・社外を含めて発生するケースを確認していきたいと思います。
上司と部下の間で1対1でおこなうミーティングとなります。
上司と部下の信頼関係を構築するため週1回、もしくは月1回など定期的なサイクルで実施することが多いです。
そのため、定期的なスケジュールとして予定する場合もありますが、タイミングごとに日程を都度調整することがあります。
会社の現状を共有することや、社員間の情報共有を目的として定期的に開催する会議です。
定例会議には、日程調整以外にもアジェンダの準備や、議事録の作成などの業務が含まれています。
会議には複数のメンバーが参加することが多いため、開催日の決定が難航することもあります。
インサイドセールス・フィールドセールスなどクライアントとのアポイントの調整が発生します。
新規や既存のクライアントを複数担当するケースが多く、頻繁に日程調整を進める必要があります。
日程変更やキャンセルなど顧客の都合により発生するケースも多く、日程調整に多くの時間を割くケースが見受けられます。
お客様満足度を向上を目的として顧客とのコミュニケーションが必要となり、その打ち合わせに日程調整が必要となります。
顧客との必要な時間を確保するために最適な日程を調整する必要があり、スムーズな進行を求められることが多いです。
社内メンバーとの調整が必要となるケースも多く、顧客の負担にならないような日程調整が求められます。
日程調整の重要性について解説していきましたが、なぜ日程調整はむずかしいのでしょうか。
日程調整を難しくさせている要因である、3つの「ズレ」について解説していきます。
コミュニケーション能力が重要だというところでも書きましたが、様々な立場の人と調整が必要だというところです。
相手によって都合、ニーズが全く違うという可能性もあるため、そこを全員もしくは多くの人の都合つく日程にする必要があります。
時には誰かに無理を聴いてもらう必要も出てくるかもしれないので、そういった人によるズレの調整力が難しくさせている1つの要因と考えられます。
例えば、定期的に行われる会議を想像してみてください。
全員が一堂に会している場で、次回の会議の日程調整をすると、とても簡単だと思いませんか。
全員が時間も空間も共にしているため、その場でズレを調整していけるからです。
時間も空間もバラバラである場合の日程調整は、「Aさんはさっきアポイントをとったら〇日でOKだったけど、Bさんに今アポイントをとったら〇日はスケジュールが埋まっていた」というような、時間差によるズレが生まれ、改めてAさんにも調整が必要になります。
以前から便利な日程調整ツールなどもありますが、人によってはそういったツールを使いこなせないという方もいます。
なので、人によって調整するツールや方法を変える必要性も出てきます。
このように難しい日程調整ですが、少しでもおこないやすくするためのコツをお伝えしていきます。
まず、全員出席が必要なのか、Aさんは必要でBさんは出席してくれたほうがいいというレベルなのか、そういった出席の必要性を日程調整が必要な人全員に対して把握しておくべきです。
それをしておくと、日程調整が必要な人の優先順位がつけやすくなります。
アジェンダとは、日程調整をしておこなうことについての必要事項をリスト化、表題化したもので、どこで何がおこなわれるのかというものを記載してあるものです。
相手も何をするかわからないのに日程を押さえるということはしたくないはずなので、参加してほしい理由づけにもなります。
アジェンダは、一般的には以下のような内容が記載してあります。
日時については、候補日を記載するなどするといいでしょう。
特に調整する人数が多い場合は、相手の都合を聞くのではなく、こちらで選定した日程から選んでもらう形式のほうが、相手からしても手間をとらせず親切な場合が多いです。
候補日の数も、調整する人数によりますが、3日~5日程度出してあげるといいでしょう。
締切日を設けるメリットは、返答忘れを減らすという効果も当然ありますが、返答の催促がしやすいというところにあります。
締切日を過ぎた時点で、改めて確認をしやすくなるので、返答がない場合はすぐに確認をしましょう。
自分自身は完璧に調整できたつもりだったとしても、参加者自身が日程を書き込むのを忘れているという可能性もありえます。
最終確認の意味も込めて、前日に改めてアジェンダの資料を送るなど、連絡を入れるようにしましょう。
これは補足的なコツになるのですが、前述したように全員が一堂に会する場での日程調整ほど簡単なものはありません。
なので、定期的におこなわれることに関しては、必ず次回の日程調整をその場でおこなうようにしてください。
日程調整をせずに解散してしまうと、一気に日程調整の難易度があがってしまいます。
日程調整をスムーズにおこなうためには、メールの活用がかかせません。
電話では相手を拘束してしまうだけではなく、認識の相違が発生してしまい予定している日を間違えてしまう可能性も高まります。
ここでは日程調整におけるメールの活用について紹介します。
メールで日程調整を進める場合には明確に選択肢を提示します。
「〇月×日(月)13時に、場所は御社でいかがでしょうか?」など具体的に日程を提示すると先方も返信がしやすくなります。
また、日程調整メールでは相手が返信をしやすいように具体的日程を提示し、調整可能な日に〇をつけてもらう方法などもあります。
あわせて返信期日を提示することで調整中の案件の管理がしやすくなります。
日程調整メールを送る際に具体的な失敗事例を把握しておくことで、同じ失敗を繰り返さないようにすることができます。
時期や時間帯などをあいまいな日程で提示することで、やりとりの往復が増えてしまうことがあります。
また、どれぐらいの時間が必要となる所要時間や、終了時間がわからないと調整相手も判断がつかなくなる可能性があります。
まず最初に調整をしてくれた相手に対する感謝を伝える必要があります。ビジネスにおいては相手に対して敬意のある対応が求められることが多いためです。
また、日程の確定をするためにできるだけ早く返信をします。こちらからの返信を待っている可能性があるため、先方に迷惑をかけないようにすぐに返信をするようにします。
また不明な点などは事前に確認にするようにすると当日スムーズに進行することができます。
日程調整におけるメールの活用方法について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
【文例あり】日程調整メールの書き方と返信のコツとは?ビジネスを成功させる日程調整について解説!
海外のゲストと日程調整をする場合には英語でのやりとりが発生します。
英語での件名や、文面などの表現を英語で考える必要がありますので、
日本語でのやりとりに比べて時間と手間がかかります。
アポイントを取る場面やシチュエーションにあわせた例文を参考にすることによりスムーズにやりとりを進めることができますので、ぜひこちらの記事もご確認ください。
社内での調整ではエクセルの活用をする方法もあります。
日程調整にエクセルを活用できるのは、枠線や日にちを入力すれば大人数や長期に渡る日程を一覧表として見ることができるからです。
また計算式が使えるので、出席者が数十人、数百人でも「〇日は何人が参加、出席、出勤するのか」を簡単に確認できます。
さらに関数を組み合わせて「参加必須のマネージャーとリーダーの出席数」や「出席、仮出席、遅れて出席、欠席のそれぞれの人数」などを自動で集計できます。
詳しくはこちらの記事でご確認ください。
日程調整ツールを使えば社内・社外のミーティングを自動化して効率化することができます。また、ZoomURLの送り忘れや、ダブルブッキングなどのミスを防ぐことができます。
ツールごとに操作感や連携が可能なツールなどが異なります。料金プランなどを比較検討した上で、自分にあったツールを選定することが大事になります。
日程調整ツールを利用すれば、以下のメリットがあります。
電話やメールでやりとりをしていた内容を、日程調整ツールに一元化することが可能となり、業務効率化に繋がります。
日程調整ツールを利用する場合に、メンバーによっては操作を難しく感じてしまう可能性があります。また、操作に慣れるまである程度の学習期間が必要となります。
有料のツールを利用する場合には、コストが発生するため導入の判断を迷う可能性もあります。
日程調整ツールの選び方を間違ってしまうと、ツールを利用しないだけでなくコストが負担になる可能性があります。
日程調整ツールを利用するメンバー全員が使うためには、操作が難しかったり機能が多すぎると、使う機会が減ってしまうかもしれません。
日程調整ツールには無料でトライアルできるものがあるので、試しに利用をしてみることをおすすめします。
Jicoo(ジクー)は電話やメールでの予定調整を効率化できるチームの日程調整を自動化する無料サービスです。
Jicooには以下の特徴があります。
カレンダーツールを含め様々なアプリと連携をすることが可能となっているためシームレスな連携が可能となっています。
Jicooは無料プランでほとんどの機能が利用できます。
また、複数人の日程調整、担当者自動割当、カレンダーの週表示などの機能を利用できますので、チームで日程調整ツールを利用する場合に有料プランを検討しましょう。
アイテマスは、アカウント作成不要で利用できるビジネス向けの日程調整ツールです。
アイテマスには以下の特徴があります。
有料プランはなく、完全無料で利用し続けることができるというメリットがあります。
ただ、法人が運営しているわけではなく、個人運営のツールとなってます。サポート体制やセキュリティ対策を気にされている方は注意しましょう。
ビジネスの現場などで利用されている日程調整ツールはこれ以外にもたくさんあります。
それぞれ機能や料金などが異なってきますので、自分にあったツールがないかをチェックをしてみてください。
【無料・有料18選】日程調整ツール・スケジュール調整サービスのメリットとは?ツールを全18サイト徹底紹介!
ビジネスの日程調整の重要性、なぜ難しいのか、そして日程調整のコツについて解説させていただきました。
難しい仕事であることは確かですが、コツを1つずつでも実践していただければ、スムーズに調整ができるようになっていくはずです。
地味な仕事ではありますが、ビジネスをおこなう上でも重要なスキルを身に着けることができる仕事でもありますので、自身の成長のための仕事だというマインドで取り組むのもいい方法です。
ぜひ、複数人の日程調整であっても前向きに取り組んでいただければと思います。
セールスや採用などのミーティングに関する業務を効率化し生産性を高める日程調整ツール。どの日程調整ツールが良いか選択にお困りの方は、まず無料で使い始めることができサービス連携や、必要に応じたデザインや通知のカスタマイズなどの機能が十分に備わっている予約管理システムの導入がおすすめです。