今、コミュニケーションのスタイルが変わっていく中で、少しでも良い方向に進むように1対1の面談、いわゆる1on1が導入されるようになってきました。
上司部下という関係を超えてより話しやすい環境で働くことのできる職場、又はそのような意識をしている会社を目指しているためです。この変化について考え方は企業によってさまざまであり、そして1on1をおこなう方法は会社によって異なります。
今までは、複数の人数での会話だったから話すことができたことでも、1on1のようにいざ1対1で話すことになると、話すことに苦手意識が生まれます。当事者同士の1対1でのコミュニケーションにおける複雑な気持ち、そして話した内容を受け入れてもらえない可能性を考えてしまうためです。
そのような陥りがちな気持ちについて、少しでもプラスに考えるだけで、取り組み方や気持ちの構え方が変わります。その方法をお伝えしたいと思います。
この方法がなぜ必要なのかと疑問に思う方もいるでしょう。メリットもあれば、当然デメリットもあります。詳しいことをこちらでお伝えします。
今までコミュニケーションの場というと、職場における部やチーム単位で複数の人数でおこなうことが機会が多かったと思います。全体で共有することが可能で、沢山の方の意見を聞くことができます。一方、個人単位の考えなどが言いにくい場合や、全体の雰囲気によって言えなくなってしまうこともありました。
そこでより深いコミュニケーションをとるために1on1という1対1での面談をおこなう考え方が重要視されるようになってきました。上司が部下としっかり向き合える時間を用意して、部下が上司としっかり話せるようなコミュニケーションの価値が注目されたためです。
昔の社会は今より厳しい縦社会だったという話を聞くことがあるかと思います。社会が変化する中で、上司部下の関係性にとらわれず色々なことを言えるようになるということは、コミュニケーションとしてプラスになったといえます。その一方で、少しのことでもパワハラ・セクハラといわれる可能性があるため、コミュニケーションの取り方も手探り状態といえます。
対等に話せるような機会が増えるに伴い、新たな課題は今後も増える可能性がありますが、状況にあわせて解決方法を考えていくことが望ましいです。
これから上司と部下で1対1での面談をおこなうといわれても、と戸惑う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
それは上司も部下も同じです。このときにどのように心構えをするかによって、1on1に取り組む気持ちが変わってきます。
部下によって性格も仕事に対する思いも違います。どのように歩み寄ったら良いか考えながら話していても、歩み寄るつもりがパワハラやセクハラといわれてしまうかもしれません。上司はそのような不安や、いつ起きるか分からない問題を気にしながら個人面談をおこなっています。
部下の方々も不安に思うこともあるかもしれませんが、それぞれ立場が違うだけで上司も同じように不安があります。
部下の立場からは、上司も同じように不安を抱えているんだと理解した上でストレートに話します。また、上司の立場を理解して言葉を選びながら話をする必要があります。
部下の立場からは、しっかりと話せるかどうかに不安を感じながら内容を考えています。しっかりと自分の意見を聞いてもらえない、耳を傾けてもらえない、など上司によっては1on1の意義を理解していない可能性があるため不安をもっています。
上司はその気持ちをくんだ上で、部下が納得できるように真摯に向き合いながら話すことが大切です。
1対1での面談を考えるとどうしても気が乗らないと考えてしまう方も多いかと思います。普段からコミュニケーションを意識して、お互いの考えを把握した上で、1on1で話すことにより見えてくることもあると思います。
上司と部下の人間関係や信頼関係によっても変わってきます。信頼できる上司部下の関係になるためには、しっかりと話すことで問題点や解決方法が見えてきます。その第一歩として、積極的に取り組む姿勢を持つだけでも1 on 1の取り組み方が変わってきます。
上司の視点、部下の視点、どちらの場合であっても、不安や相談ができる同僚や友人がいれば心強いでしょう。
しかし、そのような環境にない場合どのようにしたらいいのでしょうか。その場合は、最初からしっかりと心構えを持つことが大切になってきます。
上司の立場からすると、上司を選べないといわれるように、部下を選べないということも同様です。自分が上司の立場であっても、どうしても馬が合わないような部下もいるでしょう。
そのようなときは、個人的な感情を抑えて、部下の育成時間と割り切って考えることも大切です。その際には、自分の考え方を押しつけるのではなく、これについてどう思うのかと、投げかけを積極的にして考えさせることが大切です。
考させる時間を持つことは我慢が必要です。答えをあせらずに成長できる一歩として、ぐっとこらえて見守るようにしましょう。
部下の立場からすると、どうしても上司となると遠慮してしまったり、話しにくいという気持ちがあります。1on1の意義を理解すれば、せっかくの個人面談を活かすことができます。
個人であるからこそ話せること伝えられることがあります、自分の気持ちをしっかりと伝えられることができる場と考えて望むことがポイントです。
緊張してしまいがちな方は、あらかじめ話す内容を整理してみるとスムーズに話をすることができます。
緊張しがちな1対1での面談ですが、上司部下それぞれの視点からおすすめ方法とコツについてご紹介します。
個人面談だからといって長すぎてしまうのもよくありません。目安の時間としては30分程度に設定します。
最初の面談は上司部下ともに緊張していますので、いきなりプライベートの話をするのではなく、軽い雑談でスタートします。1on1は、その延長線上にある、面談というイメージを持ちます。雑談の延長にあるため、両者ともに話しやすい雰囲気をつくることができます。
1on1は定期的に実施することで色々な角度の問題点を把握することができます。頻度としては月に1度を目安に実施するようにします。
上司の立場からすると、アドバイスをしたい、自分の意見を言いたい気持ちがあります。しかし、1on1の目的としては部下の指導育成になりますので、大切なのは自分で判断する力を育てることです。
アドバイスではなく、これについてどう思うかなど投げかけをします。部下自身で考えてもらうことで、自分で判断する力が身につくように働きかけることを意識します。
いざ上司の前に立つと緊張してしまう方も多いのではないでしょうか。そのときに大切なのが、緊張しながらもどれだけ自分の思っていることを伝えることができるかです。
緊張してしまい、話そうとしていたことが真っ白になってしまうことが心配であれば、あらかじめメモにまとめます。結論を急がない相談などから話し始めるように工夫します。
上司と部下のそれぞれの立場から慣れる必要がある1on1での面談ですが部下の視点からのメリットも当然多いです。
いつもの複数の人数での会議とは異なり、個人面談のような形で話すことができるので、自分の欠点などを見つめ直すきっかけにもなります。
それだけでなく、月に1度定期的におこなうことで、そのときの状況での自分の気持ちやモチベーションなどを伝えることができます。上司に自分の状態を理解してもらえれば、不安要素が少なくなり、今後起きそうな問題なども共有するきっかけにもなります。
仕事以外のプライベートはあまり話したくないという方もいらっしゃるかもしれません。しかし、仕事の要素として、コミュニケーションをとることはとても重要です。
仕事はチームでおこなうことが多いので、連携強化すればするほどチームワークが生まれることにつながります。密なコミュニケーションはよりいい結果に結びついていきます。
そのために仕事以外のことも可能な限り話をします。普段からコミュニケーションをとることで、仕事やプライベートの状況を伝える能力を高めることができます。
1on1での面談ですが、上司と部下ともに双方の気持ちを理解することが重要です。お互いの立場を理解した上で、現在の状況を正確に伝えることで上司部下共に安心することができます。
特に上司の方は、アドバイスをして受け身になってしまわないように、部下の話を引き出すようにこころがけます。部下の方はなんでも相談できる場として、話してみることをおすすめします。
こちらの記事で1on1の日程調整を効率化するためのツールを紹介していますので、ぜひご覧ください。
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