近年料理教室はさまざまな業種から事業参入が相次いでいるだけでなく、運営のプロモーションやサポートをおこなうビジネスも盛んです。一方で今般のコロナ禍により従来通りの運営が難しくなっているのも事実です。
そんな中、教室運営には顧客にとって利便性が高く魅力的であることともに、業務をいかに効率化できるかが求められます。
そこでここでは、料理教室を受講する顧客の利便性を高め、業務効率化を実現する予約システムについて、その機能やメリット、導入の際のポイントなどをお伝えします。
料理教室では通常レッスンは時間割に基づいて開催されることから、教室側が設定した定員や日程から顧客が予約日を選択する予約方法が一般的です。
しかしながら、料理教室向けの予約システムには顧客からの予約のみならず、そこから派生する顧客管理やカリキュラム、月謝の回収、講師への報酬およびスタッフの給与管理などが求められます。
このため、料理教室だけでなくさまざまな業種に対応した汎用的な予約システムでは多くの業種で利用できる一般的な機能が優先され、料理教室の運営でなくてはならない機能が不足する場合があります。
そこで料理教室向けの予約システム、開始時間や終了時間、レッスンの日にちを指定した時間割やスケジュールを柔軟に設定できるのはもちろん、料理教室に特化したさまざまな機能を備えた専門性の高いシステムでなければなりません。
他の業種同様、料理教室の運営でも予約システムの導入目的は予約管理や顧客管理そして決済などに対応し、業務を効率化することです。
一方、食材の仕入れや準備のある料理教室では直前の予約は難しく、当日のキャンセル、いわゆるドタキャンはより大きな痛手となります。
そこで予約システムを導入すれば予約期限やキャンセル期限を設定したり、事前決済によってドタキャン防止することにより料理教室の運営を円滑にできます。
さらに料理教室の集客では口コミのほかレッスン申込みの手軽さが潜在顧客の判断基準のひとつとなります。
そんなとき、レッスン内容と雰囲気を包括的に案内できるホームページを作成し、これに連動する予約システムによって受付が完了すればより効率的な集客が可能です。
予約業務をはじめ、顧客情報や決済などの包括的な管理は、料理教室向けの予約システムが持つさまざまな機能によって実現されます。そのうち主な機能には次のようなものがあります。
インターネット経由で24時間予約受付を可能にし、カレンダーなどでこれを管理する機能です。
電話やFAXによる予約も管理画面から入力することにより管理できるほか、予約サイトと連動できる予約システムもあります。
顧客の各種情報や、予約状況などを管理する機能です。顧客はID登録することで会員マイページから予約やキャンセルが簡単に可能です。
またレッスンの内容や履歴も顧客ごとに管理することができます。
講師の出勤スケジュールを管理する機能です。
出勤日以外でレッスンの担当にならないようにするなど、レッスンのスケジュールとあわせて管理します。
クレジットカードや電子マネーなどの決済に対応する機能です。
顧客ごとに入金管理が可能なほか、年会費や月額制の予約受付などにも対応します。
また、チケットによる予約にも対応しているシステムもあります。
ここまでのように料理教室の運営において予約システム導入の必要性は高く、具体的には次のようなメリットがもたらされます。
従来の電話による予約受付では、顧客からの電話に出られるスタッフを常駐させるか、そうでない場合には電話に出られないケースも考えられました。
また、メールによる予約受付では確定までには顧客と何度かやりとりをしなければならず、時間がかかります。
さらにいずれの方法でも予約件数が増えてくると確認や調整の手間が増え、きちんと予約ができていないなどミスの可能性も否定できません。
一方、予約システムであれば自動で予約受付ができるのはもちろん、確認メールやリマインドメールなどの自動送信ができるなど、予約管理に関する業務の負担を軽減し、効率化が図れます。
予約システムが導入されていれば、顧客は通勤や移動の合間、あるいは営業時間外のわずかな時間であっても予約が可能で、わざわざ電話をしたり教室まで出向く必要もありません。
このように予約システムは予約に関する利便性を向上させることで潜在顧客が「料理教室に通ってみたい」と思い立った際の心理的ハードルを下げる効果も期待できます。
予約システムは、予約受付可能な日時や、定員数を登録することで定員に達した場合には自動で受付終了したりすることもできるほか、キャンセル待ちや承認制の予約に対応しているものもあります。
このため、スケジュール調整の手間が省けるのはもちろん、ダブルブッキングなどの予約ミスを防ぐこともできます。
現在の予約システムは事前決済や月額決済が可能なものも少なくありません。
こうした決済方法に対応していれば現金授受の必要がなく、管理や売上管理も予約システムで自動的におこなうことができます。
また、顧客にもその都度会計をしなければならないわずらわしさからも解放されます。
料理教室の運営において、さまざまなメリットが期待できる予約システムですが、運用に必要な要素を満たしていないと十分な効果を発揮できないため、導入の際には注意しなければなりません。
予約システムの導入では、予約管理にかかわる基本的な機能はもちろん、講師を複数抱えている場合には要望に応じて講師を指名できる機能が備えられているとより顧客のニーズを的確にとらえることが可能です。
また、近年、特に料理教室においては新型コロナウイルスなどの影響によって、オンラインレッスンなどの需要も高まっています。このため、ビデオ会議システムなどとの連携も欠かせない機能になりつつあります。
このように、予約システム選定では、予約管理とその周辺の機能についても必要なものが備えられているかの確認が必要です。
料理教室は1か所のみではなく複数の教室をチェーン展開していることも少なくありません。
一方、予約システムはパソコンでの運用を前提としたものも多くみられます。あるいは、他のデバイスに対応しつつも、パソコン寄りの設計がなされたシステムもあります。
しかしながら複数個所の移動が伴うような料理教室であればどんな場所からでも利用しやすいスマートフォン対応のシステムのほうがよりよいでしょう。
予約システムに搭載されている決済機能は現金の授受が必要なくなるため非常に便利です。しかしながらその方法は事前決済や月額決済などシステムによってさまざまです。
そこで月謝制なのか予約の都度料金を支払うのかなど、教室の運営により適した決済方法に対応しているかを確認しておく必要もあります。
料理教室向けの予約システムの場合、ごく低額で利用しようとすると受付可能な予約数に上限が設けられていたり、機能が制限される場合があります。
すると、不便なく運用しようとした場合、必然的に一定のコストがかかります。
また、年間契約のシステムも多いことから、満足のいく運用ができなかったとしても中途で契約を中断するといったことができません。
このため予約システムの導入・運用を検討する場合には費用をきちんと把握し、場合によっては無料の試用期間が設けられたシステムで導入テストをおこなうことも大切です。
ここからは多くの予約システムの中から料理教室の運営に適したシステムをいくつかご紹介します。
Jicoo(ジクー)は予約や日程調整を自動化する無料サービスです。
カレンダーツールを含め様々なアプリと連携をすることが可能となっているためシームレスな予約体験が可能となっています。
また、予約ページのデザインカスタマイズ、セミナー型の予約、複数人の日程調整、担当者自動割当、カレンダーの週表示などの機能を利用できます。
日程調整ツールがベースとなっているため、シンプルで簡単な予約システムとしてすぐに利用することが可能となっています。
FreeLessonは料理教室をはじめとしたスクールや教室の予約に特化した予約システムです。予約管理はもちろん、サイト制作、マーケティング、コンサルティングなど、教室運営を横断的にサポートします。特に料理教室向けの機能として、デザートコースやパンコースといったような、レッスンを限定したコースを管理も可能です。
tolは料理教室での運用に最適化されたスマートフォン向けの予約システムです。
スマートフォンアプリのため、パソコンに不慣れでも簡単に予約管理ができます。SNS感覚の操作が可能で、比較的小規模かつ多機能で高価格の予約システムは不要というユーザーに適しています。
RESERVAはさまざまな業種に対応した汎用的な予約システムですが、料理教室向けに特化した機能も備えています。
予約の際には必要な備品なども同時に予約できたり、オンライン会議システムとの連携も可能です。このように多彩な機能によって顧客の利便性向上と、教室運営の煩雑な業務の改善に貢献します。
料理教室向けの予約システムは24時間365日受付可能という最大のメリットのほか、料理教室での運用を前提としているため、業務全般に貢献する機能も少なくありません。
また、教室の特性によりフィットする機能を搭載した予約システムを選択すれはより高い効果が期待できます。
そこで予約システムの導入では、搭載される機能やシステムの特性を十分考慮し、最適なシステムを選定することが大切です。
予約システムを導入すると収益、業務効率化に多くのメリットがあります。どの予約システムが良いか選択にお困りの方は、普段使っているGoogleカレンダーやOutlookなどのカレンダーサービスをベースにした予約システムの導入がおすすめです。